拭えない寂しさとオトコ


やっぱり成長には段階があって
都会の子は早い気がする。
それと、幸せ過ぎない子。

アタシは田舎生まれだし、
家庭も円満で、両親もラブラブだし、
信用されていたので
比較的放任で自由でした。

だから、愛がなくて寂しいと感じる事もなく
高校までを過ごしてきたように思う。


好きな人と付き合いたいとは思っても、
寂しいから誰かと一緒にいたい とか
寂しいから男と付き合う ような感情は
理解できなかったしね。


親とケンカしたときとか、
親に言えないような悩みがあったとき
泣いてるとき とかは
確かに、誰かに抱きしめられたいし
抱きしめていたい とは 思ったこともあったけど、
常に、慢性的に、ってわけじゃなく

大概のことは
お母さんに話せるほど、仲良しだし
そうじゃなくても

友達に話して、一晩泣けば済んだ。


基本的には今でもそう。
でも、寂しさは増えた。

父と母と言い争いになっても、
二人にはお互いがいる。

あたしは誰か絶対的な人はいなくて
でも 抱き締めたかった。

それはもう、女友達では
満たされなくなっていって
どんどん膨れ上がる。

結果、それが重みとなって
イイと思った人には もれなく逃げられ
一回慰められる程度。

そして余計に膨れ上がる。


結局、強くなるしかなくて
強くなんかなれなくて

求めては、逃げられる。



都会は目まぐるしく時間が進む。
そして、子供に見せたくないものも
見れる環境にある。

田舎は隠そうとすれば隠せるし、
興味が無ければ眼には入ってこない。

幸せな環境の子には、生活に愛が溢れ、
誰かに寂しさを埋めて欲しいとは感じない。

アタシは興味がなかった上に
幸せだった。
家庭は男気が溢れ、
自分は女であると感じることも少なかった。

女にさせられることもなかった。

微かにはあったように思うけど、
戸惑って、逃げていた。
それほどに、男と女という関係性を
拒否していたように思う。

生ナマしいことは観たくない。
王子様を待っていたい。
ドラマチックでいたい。

でも、女なんだ。
まぎれもなく。女。

そう思うようになったのは最近。
これは、早ければ早いほど徳なように思う。

そしてそれは成長になる。

思うに私は未だに小学生や中学生並。
自分が女だと気づいて間もない。

だから苦しい。
埋まらない寂しさはそこから来るのだと。

今までは、愛することこそ幸せだった。
今は、愛されたい。

愛していたいときは、愛されることの方が多く。
それを嫌悪してしまっていた。

なんでこんなに上手くは回らないのだろう。

今はめちゃめちゃ愛されたいし、
それによって安心したい。

欲求不満というより
寂しいだけだ。

誰と話をしていても
世界にたった一人で立たされているような
そんな感覚。

私は一人なんだ。


女はこの感覚を感じたら
強くなるんだと思う。

そんな女の子はどんなに童顔でも
子供でも、見れば分かる。

一人だということを感じたからこそ
強くなった女を。

今まではそんな女の子を理解できずに
ただ、「意味わからない」「生意気」
と、感じていたけど

今はそうは思わない。

「ああ、女なんだ。強くなったんだね。」
って。
「だから、女を武器にしてるんだね。」って
自然と思える。
それを悪いとは思わなくなった。

私たちはまだまだ
成長の途中。。。。



男たちに言いたい。

アタシはセックスがしたいんじゃない。
抱きしめて「大丈夫」って言ってほしいだけだ。



それは、女友達にも
親にも
ぬいぐるみにもできない。

それができるのは
いつだって男だけなんだ。

女の子だってことを
幸せに感じさせてほしいだけ。